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保険外治療の疑問

保険外治療について

  • 保険外診療費はなぜ高いのですか?
    • 窓口で支払う医療費の自己負担額は、保険診療を受けた場合は0~3割で、健康保険が適応しない保険外治療は全額(10割)となります。
      また、技工士や医師の技術、使用する器材や材質等の違いや最新治療などにより保険診療よりも高くなります。さらに、保険外診療の治療額は各医院の任意で決められており、医院によっても異なります。
      ちなみに保険診療は質が悪いという考えの先生も居られるし、保険診療で十分対応できるという先生も居られます。

  • 自由診療の意味は、何ですか?
    • 医療制度には、診療報酬額が医師と患者の自由契約によって決まる全額患者負担の診療と、国の定められた保険点数で一律に計算された請求額が同じである保険診療があります。
      この前者の、保険の効かない診療である保険外診療を、自由診療や自費診療と呼びます。

  • 保険外治療費に消費税はかかりますか?
    • 通常、日本国内でお金を支払う際には消費税が課税されますが、、保険診療にかかる治療費は非課税となっております。しかし、保険外の治療費は非課税ではありません。そのため、保険外の医薬品購入の際や治療費を支払う際には消費税が課税されます。海外在住の方に免税制度がありますが、国内で直接便益を受けるものとして、医療費は免税の対象とはなりません。医院での治療費の表記が、内税か外税か事前に確認しましょう。

  • 保険外の白い歯の種類と特徴について教えてください。
    • 保険外の白い歯の材質には大きく分けて、セラミックとハイブリッドセラミックがあります。

      『セラミック』は艶や透明感があり天然歯に近い色合いを出すことができ、変色もおきません。硬く柔軟性がないため、強い衝撃に弱く割れることがあります。
      『ハイブリッドセラミック』はセラミックとレジンを混ぜ合わせた素材です。硬いセラミックの欠点を柔軟性のあるレジンを混ぜることで補い、ほぼ歯と同じ硬さになり歯に優しい材質です。セラミックに比べ透明感や艶が少なく、長期間で若干の変色がおこりますが、レジンほど変色や擦り減りはありません。

      ●セラミックの被せものには、金属フレームのメタルボンドセラミックや、ジルコニアやアルミナフレームのセラミックとフレームを使用しないオールセラミックがあります。

      ・「メタルボンドセラミッククラウン」
      金属のフレームに陶材を焼き付けたものです。金属のフレームが透けないように、金属とセラミックの間に透過を遮断するオペーク材を使用します。補強に金属で裏打ちしているため強度と適合性に優れます。金属アレルギーのある方には不向きです。

      ・「オールセラミックスクラウン」
      フレームを使用せずにすべて陶材で作製します。フレームを使用しないため強度が劣り、奥歯には不向きで連結には使用できません。金属アレルギーや金属イオンによる影響の心配はありません。

      ・「ジルコニアセラミッククラウン」
      金属のフレームの代りにジルコニアを使用します。人工ダイヤにも使用されるジルコニアは、光の透過性がよく曲げ強度に優れているため、審美性・強度共に優れた素材です。ミリング(CAD/CAM)により機械で作成するため、土台の形作りをする医師と作製する技工士の両方の技術によって適合性に差が出ます。金属アレルギーや金属イオンによる影響の心配はありません。

      ●ハイブリッドセラミックの被せものにはメタルフレームのものとノンフレームのものがあり、ハイブリッドの種類もいくつかあります。

      ●保険適応の前歯の被せものである、金属フレームに硬質レジンを貼り付けた「硬質レジン前装冠」は、犬歯より奥の臼歯には保険が適応されません。そのため、小臼歯や大臼歯に使用した場合は保険外診療となります。レジンは柔らかく吸水性があるため、長期間で擦り減り、変色が起こります。

      ●部分的なものでラミネートべニアやインレーといったものがありますが、これらにもセラミックやハイブリッドセラミックを使用することができます。

      ・ラミネートベニア
      歯の表面の3/4~3/5を一層削り、そこに付け爪のように貼り付けるものです。歯を削る量は少なくて済みますが、強度が弱く剥がれやすいという欠点があります。

      ・インレー
      臼歯に部分的に詰めるものです。厚みが必要なため、保険の金属よりも歯を多く削る必要がある場合があります。割れやすく、適合性の問題と欠けやすいため、歯との接着部分から虫歯になりやすい欠点があります。

  • 自費診療とは何?
    • 自費診療は保険で認められていない治療内容や薬剤・材料等を使う場合の診療です。保険診療費は厚生省で保険点数というもので定められており、日本全国一律の治療費となりますが、自費診療は規定がないため、治療費は各医院で設定されております。治療費には、使用する薬剤や材料費と歯科医師・歯科衛生士の治療技術料の他、歯を作る歯科技工士の技術料も含まれております。自費診療の治療費を高いと思われるかどうかは人によって価値観が異なりますが、高価な材料等を使用しているだけでなく、技術力が大きく影響します。新しい治療は、薬剤や材料等が高額なうえ新たに器具機材の購入が必要となり、さらに新たな知識や技術も学ぶ必要があるため、高額治療となることが多くなります。
      新薬や新しい技術は、よりよいものを求めて開発されたものではありますが、まだ未知の部分も隠されており、美容を目的とした治療にはリスクを伴う場合もあります。自費診療が必ずしも良い診療とはかぎりませんので、症状や症例に応じ、あなたの理想や希望を踏まえて、保険診療と自費診療の両方の治療方法や内容を十分ご理解したうえで選択してください。
      また、各医院での自費治療費が、技術や材質に見合った治療費であるかどうかも見極める必要があります。


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